社内恋愛の絶対条件!"溺愛は退勤時間が過ぎてから"
その中に相良さんが入ったとしても違和感はないが、私が入ったとしたら浮いた存在になりそうだ。


どちらかと言えば童顔で特別可愛い訳でもないし、スタイルが飛び抜けて良い訳でもない、……相良さんに釣り合う存在ではないのかもしれない。


相良さんの彼女でいたいから、私も努力しなきゃいけないな。


隣に並んでも違和感がない存在を目指そう───……


「これでよしっ…!」


次の日の午後、会議室の掃除当番だった。


受付嬢と言っても座ってお客様を応対しているだけではなく、交代で会議室を掃除したり、手の空いた時にデータ入力作業をしている。


掃除機をかけて、明日の会議のセッティングをして準備は完了。


告白の日から、相良さんは会議室に現れなかった。


その前は何故、相良さんが覗きに来ていたのだろうか?


偶然?通りすがり?


今日も多分、来ないはずだ。


会いたいな、話をしたい、相良さんの車でドライブしたい。


先日のお詫びもしていない。


どうしたら、もっと親密になれるのだろうか?


掃除道具をしまい、受付カウンターまで戻ろうとエレベーターの降下ボタンを押す。


エレベーターが止まり、ぼんやりと考え事をしながら乗るとボタンを押し間違えた事に気付いた。


マズい、最上階に向かっている。


降下ボタンではなく、上昇ボタンを押していたらしい。


最上階と言えば、社長室、副社長室、秘書室など、一般社員は余程の事がない限りは立ち入らない場所だ。


ど、どうしよう…!


万が一、どなたかに会ったら真っ先に謝る覚悟で行くしかないと思った。
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