社内恋愛の絶対条件!"溺愛は退勤時間が過ぎてから"
条件7*規制緩和中は入室許可!
心底良かった、とこれほどまでに思う事があっただろうか?


先日、万が一に備えて念入りに掃除しておいて良かった。


あれ程、部屋には上がらないと拒否された相良さんが今、正に私の部屋に居るのだから───……


「和奏、まだ?」


「今、行きます」


私はキープしてあるインスタントコーヒーをグラスに入れ、少しのお湯で溶かし、更に氷と牛乳を入れてアイスカフェオレを作っていた。


「どうぞ」


「ありがと…」


アイスカフェオレをテーブルに置くと、相良さんから少し離れて座った。


ワンルームしかない部屋には、テレビ、ベッドとテーブル、小さなクローゼットしか置いていない。


テーブルのすぐ後ろ側にあるベッドに寄りかかり、レンタルしてきたドラマを相良さんと一緒に見ている。


「…医療系、よく見るの?」


「医療系が放送されてるとつい見ちゃいます。あと刑事モノとか、コメディっぽいのも好きですが恋愛はあんまり見ないかな…」


「そう…。ドラマってあんまり見ないけど、このドラマは面白いかも…」


「相良さんってテレビ自体、見なそう…」
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