愛人契約
『はい、本田です。』

本田さんは、直ぐに電話に出てくれた。

「あのっ!この前お会いした春日です。」

『ああ……君か……』

私と分かった途端、冷たい声に変った。


「この前の契約の件、まだ間に合いますか?」

『あれか……今日までだったっけ。』

まるで、そんな契約忘れたような、言い草。

「お願いです。契約して頂けませんか?」

『急だな。はっきり言って、今の今まで連絡がなかったんだ。こちらも気持ちが変わってね。』

「そんな……」

もう契約は、駄目って事?


「もう一度だけ……もう一度だけ、会えませんか?」

それでも、私は必死だ。

泰介の命が、かかっているのだ。

「お願いです。もう一度だけでいいんです。」

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