血まみれ椿姫
☆☆☆

翌日、学校は午前中授業で終わった。


立て続けに異質な自殺があったため、生徒も先生もどこか暗い表情をしている。


まるでその話題に触れることはタブーだとでも言うように、誰もが押し黙っていた。


息苦しい4時間が終わり、俺は大きく深呼吸をした。


クラス内で賑やかなグループも、最近はずっと落ち込んでいる様子だった。


学校内で有名な2人が死んだ影響は想像以上に大きい。


「城」


鞄を掴み、城の机に急ぐ。


「どうした?」


「今日、予定はあるのか?」


「いや、特にないけど?」


そう言いながら、城はカバンを持って立ち上がった。
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