血まみれ椿姫
慌ただしく人が行きかう音が聞こえた後、ドアが開いて数人の警察官が入ってきた。


「事情聴取に参りました、○○署の者です」


体格のいい警察官がそう挨拶をして、警察手帳を取り出した。


俺はゆっくりと立ち上がる。


事情聴取は別々で行われるだろう。


でも、その前に確認しておきたいことがあった。


「すみません刑事さん、1つ聞きたいことがあるんです」


「なんですか?」


「チェンソーによる自殺は監視カメラに映っているものがありますよね?」


「あぁ。そうですね」


俺を品定めするようにジロジロと見てくる警察官へ向けて、俺はこう聞いた。


「そのカメラには、タヌキが写っていませんでしたか?」


と……。
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