秘密の糸Season1㊦
第78話秘密
【雪都side】

今日はとうとう、円花と約束していた旅行当日になった。


俺は朝から車で円花の家の近くまで待っていた。


俺はあの後、出来るだけおとついの事は忘れるように決めた。


今日は楽しみにしていた旅行なんだ。


円花の為にも、気持ちを切り替えないと…。


その時、


コンコン


窓をこつく音がした。


その時、円花が笑顔で立っていた。


俺は咄嗟に、窓を開け、車から顔を出した。


「ゆーきと!おはよ!」


円花の顔を見ると安心する。


堪らなく愛しくなる。


「はよ。」


そして俺は、車から出た。


「貸して…。重!荷物持ってきすぎだろ…。」


毎回思うけど、なんで女って荷物こんなにいつも重いんだ?

何入れたんだよ…。


そう思っていたその時、円花が口を開いた。



「雪都との旅行だと思ったらわくわくしちゃって…。色々詰め込みすぎちゃった…。
ごめんね?」

円花はそう言って、下を向きながら照れていた。


はい、完全にノックアウト。



俺はこの照れた顔に弱い。




ほんと、敵わないわ。


「…ありがとな」


俺はそう言って赤くなる顔を抑え、後ろのトランクに荷物を入れた。

円花の前だとどうも自分が抑えられなくなる。


「雪都、ありがとう!」

「ああ。よし、行くか」

「うん!」

そして俺達は車に乗り、エンジンをかけた。

ブロロロ

そして、出発した。



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