一番の君。


「それじゃあ、いくつかのルールを言うよ。基本的に毎日、放課後はここに集まること。終礼が終わったら迎えを寄越す。それについてきな。期間は未定。まぁ周りの様子を見てってところだな。あと、ここで見たこと聞いたこと全部、他言無用。いいね?」



見えない圧力がすごい。


はい、としか言えない空気がまとわりついてくる。


不自由な生活になるけど、
これで済んだのは不幸中の幸いかな。


納得はしてないけどね。


「しつこいようで悪いけどもう一度言っておく。俺らは一番の組みだ。誇りと敬意でこの組背負ってるんだ。……頂点“トップ”を…安く見るなよ?」


その言葉には、確かに重みがあった。


高校三年のガキが言ってる言葉には聞こえなかった。


やっぱり、とんでもないのに関わってしまった。




そんな後悔に尽きる一日だった。


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