蜜月同棲~24時間独占されています~
頭がふわふわとしてぼんやりしていたので、ひらひらと帰っていく先輩たちに一拍遅れて慌てて声をかける。


「今日はありがとうございました、楽しかったです!」

「気を付けて帰れよ」


そう声をかけると、また三人揃って振り向いて手を振ってくれた。


「克己くんの会社は皆仲良しだねー」


色々同居生活のことなんかも聞かれてしまったし、気になることも聞いてしまったけれど、それは別としてとても楽しく過ごせた。


「楽しかったか?」


背中があったかくなって、隣を見上げる。
温もりは克己くんが私の背に手を添えたからだ。

私を見おろす目もとても、温かい。


「うん、楽しかった。女同士の飲み会にこんな早く誘ってもらえるとは思わなかった」

「こええなー、女の飲み会ってどんな会話してんだろ」

「あはは。克己くんの話もしたよ」


普通に会話をしたつもり。
だけど、そんな目で見つめられれば、当然胸は騒がしくなる。


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