俺様社長ときゅん甘同居

休日デートは甘さ倍増？

周囲の明るさと体に重みを感じながら目を開ける。
そこにあるのは、私を心底愛おしいという気持ちを隠さずに、甘く微笑む美形。

「え？！」

覚醒した私は、自分の置かれた状況がいまいち分からないものの、拓さんに抱え込まれているのは理解した。

「おはよう、晶子」

言葉と共に額に、軽く口付けられる。

「！？」

声にならないけれど、私の顔は今驚きに満ちている。

「寝起きも寝顔も、どこまでも可愛くていつまでも見てられるよ」

そう言ってキツく抱きしめられて慌てる。
でも、その腕は緩まない。

「拓さん！なんで私ここで寝てるんですか！？」

「そんなの、寝ちゃった晶子を運んだに決まってるじゃないか。一緒に寝たいって言っただろ？」

いや、さも当り前みたいに言わないで！
私は了承した覚えはないのに。

「晶子のおかげでぐっすり眠れたよ。隣で一緒に眠れるだけでこんなにも幸せな気分になれるなんてな」

緩んだ腕の中から見たその顔は、とても幸せそうに微笑んでいる。
職場では見ることの無い柔らかな表情にドキッとする。

「一緒に寝ることに頷いた覚えはないんですが･･･」

「晶子、口調！」

私の話し方が気に食わないと、彼は顔を顰めながら言う。

「だって、どうしても慣れないんだもの」

ブスっ返すと

「だから、慣れろ？この週末はずっと一緒な？」