俺様社長ときゅん甘同居
「むしろ、晶子はお金とか地位には全く興味を示さないじゃないか。いい家の息子だと知ったら、自分では無理だとか釣り合わないとか言い出して離れていく事しか浮かばなくて・・・。そんなんで言い出せないとか情けないだろ?俺はお前が居なくなったら多分生きていけないんだ・・・」

私の肩に頭を預けて呟くように、でもしっかりと私に言ってくれる言葉。
それを聞いて

「拓さんほど私は気持ちを口にするのが上手くないけれど、拓さんが想像している以上には私も拓さんが好きなんです!次に私が貴方から離れていきそうでとか言ったら・・・」
「言ったら?」
「翔子ちゃんの所か詩織の所にプチ家出します!三日位帰りません!」
「ハハッ!プチ家出な理由聞いても?」
「だって、私は拓さんが好きなんです。腹が立っても・・・。一緒に居るのが一番落ち着くのにずっと離れるとか無理です!」

ぷいっと顔を背けながらも私は素直に伝えた。
態度に可愛げは求めないで・・・
経験値の低いアラサー女子には可愛い甘え方とか高度過ぎて無理!
でも気持ちは言葉に、態度に出していかなきゃ相手には伝わらないから。
私は思い切って伝える事にした。

「俺は、三日も居ないのはキツイから、初日から迎えに行くよ?俺、晶子と離れるとか無理だから。その前に出て行かれないように努力するけどな」



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