極上の愛をキミへ
LINEは亜弥からのものだった。


”昨日はありがとう。今日だけど、大丈夫?”


亜弥が何を言いたいのか?内容を見て、すぐに理解した。

亜弥はあたしのことを心配して、毎年同じ連絡を寄越す。


”大丈夫。ありがとう”


去年同様に、今年も同じ内容を亜弥へと送った。

あの日から、今年で10年。

もう、10年も経つんだ。

早いね、時間が過ぎるのは・・・

少しだけ、胸が切なく締め付けられた。

・・・帰ろう。

送ってやると言われたが、そこまで彼に世話をしてもらう義理はない。

どうせ、もう会うこともないと思う。

でも、感謝してる。

彼に抱かれ、少しだけ前に進めた気がするから・・・

あたしは”ありがとう”と、置き手紙を残し、彼の部屋を後にした。

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