極上の愛をキミへ
「あたしは、朝比奈社長で手一杯です」

「私も優秀な高梨くんを手放すのは、非常に惜しい」


なら、手放さなければいいんじゃないですか?


「あの、簡潔に言うと、新役員の秘書になれと言うことですか?」

「さすが高梨くん、話が早い。で、引き受けてくれないか?」

「条件があります」

「そう来たか。移動の件かね」


あたしは、笑顔で頷く。


「わかった。3年だ」

「1年でお願いします」


社長は、眉を細める。

そして、悩みに悩み。

やっと、口を開く。


「わかった。その代わり、途中で投げ捨てないように」

「ご心配なく。仕事ですので」

「あいつは手強いぞ。私も、手を焼いてる」


ハハッと、楽しそうに社長は笑った。


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