月が綺麗ですね
雨の中を夢中で走った。

息が苦しくなるくらい。



「あれで良かったのか?」

追いついてきた弘くんが心配そうにたずねてくる。


「うん」


靴はあっという間にびしょ濡れだ。ぐちゅぐちゅとしていて気持ちが悪い。


「もう、終わったの」


私の言葉の意味を察したのか、弘くんはそれ以上何も言わなかった。



きっと、


この雨で...


桜は...散ってしまう...ね。



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