シンさんは愛妻家
トマト味のリゾットを作って食べ終わり、ソファーに座ってスポーツニュースを見ようとテレビを付けると、

バタンとドアを開けて、彼女が部屋から出てくる。

僕を見つけると、

「パジャマ…着てます」と真っ赤な顔で僕を見ている。

ブカブカ具合がそそられる。
ま、心はオトコなんだろうけど…


「僕が着替えさせた。君が起きなかったから…
おかゆ食べる?作ったけど…」

と立ち上がってキッチンに入ると、彼女は溜息をつき、

「…手伝います…」

と言ったけど、インフルエンザが治ったら手伝ってと言うと、
大人しくダイニングテーブルの椅子に座って熱を測りながらぼんやりと僕を見ている。



「何?」

「先生は…私に興味がないの?」

「…不満?」

「…隙を見せると、普通襲ってくるってルリ子さんが言ってた。」

「だれが?」

「隣に住んでるお姉さん。
夜のお勤めしているから、そういうことに詳しいの」


ふむ。


38度2分。
顔が赤いけど、解熱剤が効いている。


「僕は同意のとれてないオンナノコとするほど困ってないよ」

「ルリ子さんは…オトコって誰でもいいのよって言ってたけど
…先生って…変わってますか?」


…それは僕じゃなくて君だろう。

と言う言葉は飲み込んでおく。

彼女(彼)は好き好んでオンナの身体に生まれたわけじゃないんだから…











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