【短編】マイ・ファニー・バレンタイン・デイ
冷え切った2月の朝は布団から出たくない。
でもとりあえず、肩まで毛布の縁を引っ張り上げて上半身をもぞっと起こし、あらためて現状の把握に挑もう、そう考えた。

起き上がると首筋にヒヤっと冷気が流れ込んできた。


首に?


なんで?


いつもと違う感覚に違和感を覚えて自然と手が首筋に向かった。


え……

私の髪、どこ?
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