ぶぶ漬けでもいかが?


しば漬けのパッケージに大きく『ミカコ♡』と油性ペンで書いておいた。



「好きです。甘いチョコレートに飽きたらそれで一緒にぶぶ漬け食べたかったんですけど」



「は?」



「振られた後で気まずくなって、比叡山山頂より冷気たっぷりのオフィスで働く勇気はありません。お世話になりました」



一礼して社長室を出て行こうとしたわたしの腕が少し乱暴に掴まれ、引っ張られた。



あれ?



と思う間もなく腰に腕が回され、後頭部を固定され、唇が重なる。



ん?




「・・・甘いお前を食った後でぶぶ漬けやな」



視線をしっかりわたしに合わせ、唇を離した冷凍庫男の口角が珍しく引き上げられた。



あれれ?



「オヤジ」とポツリと呟いたらワシャワシャと髪を乱された。




「オヤジの口説きに耳まで真っ赤やぞ」





閉じ込められた腕の中は、冷凍庫男のクセにとても温かかった。




fin





※ぶぶ漬け・・・お茶漬けのことです。

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