3人の王子様に捕まっちゃいました!?
「じゃあ...こいつは、宮藤 晴」
晴君は嫌な顔せず、私の前に立っている。
淡那君までに明るすぎない茶髪に、クリクリした真ん丸な目。
身長は...淡那君や幾斗君ほどじゃなくて、私の額が顎にぶつかるほど。
「...よろしくね?」
...............へ?
今、晴君、なんて言った?
よろしくね?
え、晴君...だよね?
さっきとは真反対の可愛らしい表情に、高い声。
私がポカンとしてると、晴君が私の耳元に顔をやった。
「...変な顔すんじゃねーよ。
こっちは表の顔だ。バラすんじゃねーよ?」
その時の表情は、裏の晴君なんじゃないか。
そんな予想がつくのには時間がかからなかった。
「えっ、なんで私だけ...?」
こそっと言うと、耳元から顔を離して ニコッとしながら 言った。
「...お前、小学生かと思ったから。」
矛盾している表情と声。
しっ、失礼なっ!
これが菜々花ちゃんに聞こえていてくれたら...と思ったら、菜々花ちゃんは寝ていて聞こえていない ご様子。
むっとした顔をすると、ニヤっと笑む晴君。
ひ、ひどいよ〜!