野獣の食事
野獣の憂鬱

スランプ晃

こないだの事件から数週間たった。

…事件?そう呼べるものでもなかったのだろう。

いつもの普通の日常がなのだから、事件ではない

あのあと、晃はいつものように女を捕まえて、毎日毎日、パッコンパッコン、しているようだ。

別に、晃が誰とやってようが、どうでもいいことだが、

…と、弘は言う。

弘はと言うと、相変わらず、いつものバーで、無言でイカレタマスターと酒を飲んでいる。

イカレタマスターだから、イカマスやね。

…別に理由はないけど、略してみた…

今日も、弘はいつものバーで、いつもの酒を、いつものマスター相手に飲んでいた。

時計を見ると、午後10時。

そろそろ、ホテルのサービスタイムが終わるころだ。

やつが、来店する時間。

別に待ってはいないが、くるやつ拒まずなマスターとしては、店一番の稼ぎ頭の来店時間とあっては、ソワソワしてくる。
< 17 / 57 >

この作品をシェア

pagetop