碧眼の副社長は愛をささやく
次の週末、エリックの部屋。

しゃっ、しゃっ、とじゃがいもの皮をむく音がする。
包丁を使うなんて無謀な事はしない。
使うのはもちろんピーラー。
その調子で人参の皮もむいていく。

「何?」

先ほどから、ずっとエリックの視線を感じ、
振り返って、質問する。

「いいなって、エプロン姿」

料理苦手な私に、エプロンは必需品。

料理作るわよと、エプロンをつけると、
なぜだかエリックが、エプロン姿!と喜んでいた。

「料理するんだもの、普通でしょう?」

「男のロマンかな」

そう言って、私を見続けたまま、嬉しそうにしている。

ロマン・・・

分かるような、分からないような・・・
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