先生と双子と幼馴染と。

先生と双子

制服から私服に着替えて、お茶の準備をする。

夜ご飯はパパが宅配ピザを頼んでくれたみたい。


なんだか緊張するな……


その時、突然チャイムが鳴った。


「はい」

「今日からお世話になる 矢野と申します」

「今開けますね」


矢野?

矢野って名字、どこかで……


鍵を開けて3人を中に入れると、矢野と名乗った1番背の高い人がお辞儀をした。


「はじめまして。よろしくお願いします」

「こ、こちらこそ……あの、とりあえずこちらへどうぞ」

「お邪魔します」


男の人、男の子、女の子。

3人とも綺麗な顔立ちだ。


「麦茶とコーヒーがありますけど、どちらにしますか?」

「わざわざすみません。コーヒーをお願いします」

「オレは麦茶で」

「ボ、ボクも」


飲み物を3人の前に置くと「ありがとうございます」と男の人が微笑んだ。


「それではまず、自己紹介から…」

「あ、あの……私、今日の朝に突然皆さんが来るって聞いたので、詳しくわからないんです。どうして急にここで暮らすことになったんですか?」

「そうだったのですね……僕たちの母は3年前に亡くなり、父と4人で暮らしていました。父はテレビ番組を制作する仕事をしていて、有名な写真家である親友が海外に行くと聞き、密着ドキュメンタリーの制作を考えたそうです。彼ら双子も高校生になるし、僕も就職先の高校が決まっていたので、そこから近い親友の家で暮らすように言われたんです」


絶対パパがここの家で暮らすように言ったんだ!


「……なんとなく、わかりました」

「では、改めて。僕は矢野 侑斗です。春宮高校で教師をしています。よろしくお願いします」


え……!?


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