先生と双子と幼馴染と。
「僕は場所を取っておくから、4人は着替えておいで」


侑斗さんの言葉に私たちは海の家へと向かった。


「ねぇ、陽菜。変じゃない?」

「すっごく可愛いよ、カナ!」

「んー…でも、やっぱり私…」

「いいから。ほら、行くよ」


陽菜に引っ張られながらみんなの元へ。

な、なんか周りの人たちがチラチラ見てくるんだけど! なんで!?


「お待たせ〜!」


陽菜の声に振り返った翔也と目があって
思わず陽菜の後ろに隠れてしまった。


「陽菜ちゃん、可愛いね!」

「ありがとうございます。ほら、カナ! 隠れてないで…」

「わっ!」


勢いよく背中を押されてバランスを崩した私は、前にいた翔也の腕に抱きついてしまった。


「ご、ごめん! もう! 陽菜! なんで押したの!?」

「カナが隠れてたから…」

「じ、自分のタイミングで出て行こうと思っただけだもん!」

「喧嘩はダメだよ。せっかく海に来たんだから、存分に楽しまないと! みんな泳いで来なよ!」

「カナ、ごめん…」

「いいよ、別に。早く行きなよ、陽菜」

「カナは?」

「先に行ってて。後から行く!」

「そっか。待ってるね!」


陽菜は笑顔で走って行った。
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