くるみさんの不運な一日
分かるのは、ここが倉庫じゃないって事だけ。


冷房が効いたこの場所は、倉庫じゃなく――。


「休憩室」

あたしの目の動きから察したのか、天川智明はそう言って、


「水戸さん倉庫でぶっ倒れた」

あたしの額にハンカチを置いた。


本当はハンカチを払いのけたい。


今すぐ起き上がって天川智明の膝枕から脱出したい。


だけどまだ目が回ってて、体がいう事聞いてくれない。


動けって思うのに、指先すらも動かない。


それに。
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