くるみさんの不運な一日
見るからに美味しそうなそのカレーに、あたしはすっかり胃の痛みも忘れて――。


「くるみ、明後日さ?」

食べようとした矢先、彼に話し掛けられその手を止めた。


「明後日って、土曜?」

「うん」

「土曜が何?」

「家《うち》、来る?」

「へ?」

「俺の家」

「天川さんの家?」

「あんま掃除しないからキレイじゃないけど」
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