愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~


その優しさに気持ちが浮上して、此処ぞとばかりに首にしがみつく。








「うん、、、、ありがと、、。」



彼は軽々と抱え上げるとその状態のまま作業場へと座り込み、その場で携帯を手渡された。

膝の上に乗った状態のままで戸惑いながらも携帯に耳を当てる。








「はい、東雲です。、、、あ、美加子さん?お久しぶりですっ。はいっ、、!元気です。、、、、今日、、ですか、、?ちょっと予定を聞いてみないと分からないです、、。少々お待ちください。」



おずとずと顔を覗き込むと、この距離で聞こえていたであろう彼が、静かに頷く。








「はい、今日大丈夫みたいです。では、後ほど家にお邪魔しますね?はい、それでは。」


電話を切って、突然の事に申し訳なくなって小さく眉を下げる。






「本当に今日は予定はありませんでしたか?」

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