桜吹雪の中で


「菜美は演劇部の方行かないの?」

「なんか、来るなって言われてしまった…」

「え?なにそれ?!
まぁ、いいわ、こっちも手伝って!!」


結子に言われるがまま、クラスの出し物、喫茶店の手伝いをした。



文化祭の目玉はもちろん演劇部の発表。
だから、クラスの女の子たちは中村先輩を楽しみにウキウキしていた。

あー、私も前まではうきうきしていたな…


中村先輩を好きだった頃が懐かしく感じた。

小野くん、大丈夫かな?

どうしてそばにいれないの…
私もあなたの隣にいたいのに…



裏で休憩していたら
隣に道流が来た。

「今日の演劇が終わったら
屋上に翼を呼び出してるの。」

「だ、だから?なに?」
動揺するのを抑えながら聞き返した。

「そこで私が告白をしてハッピーエンドよ。
ごめんね〜。
菜美ちゃん!」

道流は憎らしい顔をしながら私に話した。

裏には私たちだけ。

もう、こうなったらスッキリしてやる。
そう思い道流が座ってる前に立った。

「道流ちゃんと仲良くなろうと思った。

でも、やっぱりあなたのこと
私は好きになれない!!

それと、小野くんに私も告白するから!」

そう言って、私はクラスの出し物からでた。



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