お前の唇、奪っていい?


「ぜーったい、好きだよ!」


「はぁ?なにが」


「だーかーらー、あの店員さん、絶対祐誠の事好きだって!」


「そりゃこんなかっこいい俺をよく間近で見てんだから、好きになるだろ」




あぁダメだ、この人に何を言っても私がイライラするだけ




呆れてビニール袋で祐誠の背中を叩く




人気モデルの竹下 祐誠にこんなことできるの、きっと私だけだろうなぁ、なんて思いながら




ふと、祐誠が私に目線を移した




「俺は、お前にだけ好かれればいーんだよ」


「え?」




なに、その真剣な声




今までそんな真面目な祐誠、見たことないんですけど




驚いてその場で固まっていると、それに気づいた祐誠が大股で近づき...




吐息がかかりそうなくらい顔を近づけてきた




「舞さ、俺のこと、好きでしょ?」






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