お前が好きすぎて、マジやばい。



どれだけ経ったのか、ゆっくり目を開けると…


え…


矢幡がうとうとしながら見守っていた。


矢幡の膝の上に頭を乗せられていて、額には氷水が…


って…



『矢幡、頭…』



矢幡の額には絆創膏が貼られていた。



「へへ、急いでたら大胆に階段で転んじゃって、膝と頭打っちゃった」



ヘラヘラ笑う矢幡…


そっと、矢幡の額に触れる…



『痛い…?』


「うぅん、大丈夫だよ!私がドジなだけ!」


『バカ…』


「へへ、それより、身体大丈夫?」



自分のことより、相手の心配をする。


優しいやつ。


矢幡のおかげで吐き気は治まり、身体の熱は下がっている。



『大丈夫…』



ゆっくり起き上がって、矢幡の目の前に座る…


膝に大きく貼られた絆創膏…



「なら良かったぁ…本当に心配したよー」


『なんで、俺のために?』



すると矢幡は目を丸くした。



「ちょっと、チラチラ黒田くんを見てて…前半と後半で何かおかしいって気づいて、黒田くんきっと無理してると思って、心配で…えっと…その…」


『ばーか。』



矢幡の頭に優しくチョップを下す。



「うー…」


『お前、危なっかし過ぎ』


「へへへっ」



舌をペロッと出して笑う矢幡…


やばい。


俺、


矢幡がやっぱり好きだ。




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