いつかの空ーー 君と ーー
「俺があの卒業式の日、お前にそう言ってればなにか変わったかな。



だけど、言えなかった。



俺どうしても医者になりたかったから」




私を見つめる空の頬が微かに赤くなる。


どうしても医者になりたかったからーー



「ねえ、どうして医者になりたかったの?


私、空の夢知らなかったよ?」



私達は幼馴染み。


なんでも、わかり合える存在。



だけど、違った。。



「覚えてないんだな、陽葵は」



えっーーーー?



遠い目をした空が私を見た。



私は不覚にもドキドキしてしまった。


< 17 / 96 >

この作品をシェア

pagetop