最高の別れ方
その声にハッとして辺りを見回した。
正面入り口に人影があるけど逆光でよく見えない。
私が返事をしなかったからか声の主は公園の中に入ってきた。
「一ノ瀬さん…だよね?」
私もようやく彼の姿を確認することが出来た。
ゆるくパーマのかかった茶色い髪、くりくりの目、長身でスラっとした身体、ラフな格好、右手にはコンビニに行ったであろうビニール袋、少しハスキーな優しい声…。
もしかして…
「片山くん…?」