わたしのキャラメル王子様







2学期が始まって数日が過ぎたけど
まだまだリズムを取り戻せない。



朝は苦手だし、窓を開けても風はもわっとしてて全く秋の気配はない。



ママが起きろ!って下からずっと叫んでるから、しぶしぶ起きて着替えていた。



朝からよくあんな大声出るなぁ。
私には無理。はーい、って返事するのだって朝は億劫だ。
だからシカトもやむを得ないよねって、簡単にメイクして髪をいじってた。




そしたら階下でなにやらドタドタしてる気配。



「沙羅ママおはよー!あがるねー」



「ねぇ悠君あの子叩き起こしちゃって?何度下から叫んでも起きてこないから蹴ってもいいよ」



「潜り込んでくすぐるのアリ?」



「いーよいーよ何でもいーよ」



「どこまでなら触っていい?」



「うーん。胸くらいいいんじゃない?ママに似てぺったんこでごめんね、あっはっは」



「ほんと?言ったからね?うっしゃー!張り切って起こす!」



どどどどど、と階段をかけのぼる音。



二人のアホなやり取り
全部丸聞こえですけど?


< 2 / 156 >

この作品をシェア

pagetop