愛され新婚ライフ~クールな彼は極あま旦那様~
自社サイトから移動して、ネットで検索する。単語はバストアップ。

健康器具とサプリメントの広告がズラーっと出てくる。
薬でおっぱいおっきくなったら苦労せんわーい!と思いつつ、いくつかページを覗いた。
ふむふむ、自然のもので女性ホルモンアップ効果とか美肌効果の果物やスーパーフードがある。極端な変化じゃなくても、これなら薬じゃないし、生活に取り入れられそう。

あと、検索で引っかかるのは美容整形の豊胸なんだよなぁ。
お値段や施術をチェックし、他の医院のサイトとも見比べ……いい加減飽きてソファに寝転んだ。何やってんだろ、私。

高晴さんに拒否されたのがそんなにつらかった?
……うん、つらかったのかも。
納得づくのメリット重視婚だけど、女として魅力なしって言われたのはきつかった。あーそこは必要とされてなかったんだーって。

ムシのいい話かもね。高晴さんに好意をもってもらいたいなんて。

私は……高晴さんに好意があるのかな。
好かれたいって思ってるなら、私の気持ちはどうなのよ……。
それともこれは女としてちやほやされたいっていう、ゲスな欲求?

とろんと頭にかすみがかかる。
眠い。ゆうべも高晴さんの隣のベッドで悶々と考えてたもんな~。
眠気のままに私は目を閉じ、そして意識を失った。




「雫さん、雫さん」

呼ばれて意識が浮き上がってくる。
高晴さんの声だ。目を開けると高晴さんの顔がうすぼんやりと見える。


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