絶対彼氏
そう思ったあたしは大人しく電柱の陰に隠れて様子を見ることにした。


成美は約束場所とは言えないような場所に1人でポツンと立っている。


まさかここであたしの様子を伺って『今日は来れなくなったみたいだからカレンも帰って』なんて言われるんだろうか。


そうなったら、成美の家までついて行って確認してやる。


そう思っていた時だった。


路地裏へと人影が入って来るのが見えた。


黒いスーツに青いネクタイをしている男性だ。


年齢は40代くらいに見えて、白髪が目立ち始めている。
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