色眼鏡
☆☆☆

話を聞いていると、それはアヤへの不満だった。


美羽が中学時代からずっと片想いをしていた相手とアヤが昨日から付き合い始めたらしい。


アヤも美羽の気持ちを知っていて、応援してくれていたのだと言う。


「そんなことがあったんだね」


「うん。アヤは何度も手助けをしてくれてて、本当に感謝してたんだけど、その裏では彼とずっと仲良くなってたみたい」


美羽はそう言い、泣きそうな顔になった。


「大丈夫?」


美羽のこんなに弱弱しい顔、みたことがない。


美羽は本当に相手の事が好きだったんだろう。
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