色眼鏡
今、美穂は口を開けていなかった気がする。


「なに?」


「ううん。早く仲直りするといいね」


「そうだよねぇ」


「そんな簡単に仲直りされたらつまんない」


あたしは唖然として美穂を見つめた。


これが美穂の本心なんだろうか。


「どうしたの里菜。あたしの顔になにかついてる?」


「そんなことないよ。今日も可愛いなって思ってみてただけ」


そう言うと美穂はおかしそうに笑った。


「何言ってんの」
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