沈黙する記憶
「みんなの前でボロが出なければ、夏男を信用するってこと?」


「あぁ、そういう事だな」


裕斗は頷く。


いくら演技をしていたって、夏男は男優ではない。


みんなを前にするとどこかにほころびが出るだろう。


すでにボロボロな状態の夏男を責めるような事はしたくないけれど、ポイントカードがあったと言うのは大きな問題点だ。


「わかった。そうしよう」


あたしは裕斗の案に賛成したのだった。
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