沈黙する記憶
繰り返し
夏男と別れてから、あたしたちはファミレスへと移動していた。


「そう簡単には記憶は戻らないよね」


さやが残念そうに言う。


「こっちも根気強く、繰り返し思い出させるような事をやらなきゃダメなんだよ」


由花がそう言った。


その通りだ。


簡単に戻ってしまう記憶なら、わざわざ消してしまったりはしない。


「明日も同じ時間に集合だ。千奈はまた杏の服を借りてきてくれ」


裕斗が言う。


「わかった」
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