沈黙する記憶
『今警察署にいるんだ。杏がいなくなった当日の、スーパーの監視カメラを見せてもらったんだ』


「監視カメラ?」


『あぁ。その監視カメラに、杏らしき人が写っていたんだ』


夏男の声にあたしは裕斗を見た。


裕斗は興味津々といった様子で目を丸くしている。


「わかった。あたし、裕斗や克矢たちと一緒にいるんだけど今からそっちに向かっていい?」


『あぁ。みんなで来てほしい』


あたしは電話を切り、すぐにみんなに監視カメラの事を伝えた。


もし、その監視カメラに映っている人が本当に杏だとしたら、事件は次の展開を迎えたことになる。


あたしたちはそれぞれ無言で警察署へと急いだのだった。
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