浮気の定理
「ちょっと、横になった方がいいよ

あたしの膝に頭乗せていいから、ね?」



真由が涼子の体を自分の方に倒して、膝枕で寝かせてくれる。



「ゆっくり深呼吸してごらん?」



桃子も心配そうにこちら側に駆け寄ってそう言いながら、背中を擦ってくれた。



「ほら、涼子。お水もらってきたよ?飲める?」



ありさが素早く店員さんに持ってこさせた水を差し出してくれるけれど、まだ飲めそうもない。



返事も出来ずに手でそれを制することしかできなかった。



横になったまま、ゆっくりと呼吸をしてみる。



繰り返すうちに少しずつ息苦しさは収まり、涼子はゆっくりと起き上がってから、ありさが頼んでくれた水を少しだけ口に含んだ。
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