浮気の定理
ね?と覗きこむようにそう言われて、ますます顔が熱くなった。



――だから、その顔は反則だってば!



とりあえずこの顔の近さを解消したくて、わざとふいっと横を向く。



「だめ……か」



悲しそうな彼の声が上から聞こえてきて、離れてくれたんだとわかった。



ホッとしながらも前に向き直った私は、観念して小さな声でポツリと呟く。



「だめ……じゃないです」



「えっ?」



「友達に昇格……してもいいかな……って」



「ほんとに!?はぁぁ、良かったぁ

俺、絶対警戒されてると思ったから、すげ~嬉しい」
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