浮気の定理
そう言いながら、長くてきれいな手で慌てたように口元を覆う。



その姿を見て、彼の態度が慣れているものではなく、天然なんだと思った。



お酒が入ってるのも手伝って、急に彼に意地悪したくなる。



ふいにキュッと手を繋いでみた。



「え!ちょっ、なっ!」



案の定、彼は耳まで真っ赤にして慌ててる。



こんな始まり方も悪くないのかもしれない。



目の前の彼に、少しだけ胸がときめくのを感じて、私は新しい恋の予感に頬を緩ませた。






















――END――
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