浮気の定理
「だよね?さすが桃子!わかってるね~」



その場の空気を盛り上げるべくそう言いながら、そっと桃子の肩に両手を乗せた。



そのまま今日のランチの場所まで歩いていく。



涼子と真由はその後を付いていきながら、ありさと桃子の会話に耳をすませていた。



「あんた、ちゃんと食べてんの?」



「最近、ちょっと食欲なくて……」



「今日のランチは体に優しい和食の店にしたから、ちゃんと食べなよ?」



「……ありがと、ありさ」



後ろで聞いていた真由と涼子は涙が出そうになった。
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