浮気の定理
「清水さんは、お子さん少し大きいからそんなことないと思うけど」



軽くジャブが入る。



暗に休むんじゃないわよって言われてる気がして、プレッシャーを感じた。



小学生って言っても風邪くらい引くこともあるし、お腹が痛くなることだってある。



もし、そうなったとしても、もしかしたら一人で留守番させなきゃいけないことになるかもしれないと思うと、気が重くなった。



背の高い私を見上げるように、彼女は意味ありげにニヤリと笑う。



こういうタイプの女性は正直、苦手だ。
< 95 / 730 >

この作品をシェア

pagetop