いつか 君が透明になっても。
気まぐれ
1日が終わりいつものように家に帰った。
鍵を開けようとした時
ふと目に入ったポストに手紙が溜まっていることに気がついた。
そういえば最近忙しくて
全くと言っていいほど

郵便の整理をしていなかった。
はぁ と溜息をついてから
郵便物を手に取った。

ここで要らないものは
捨ててしまおうと思ったけれど、
郵便の量的にどうやら諦めた方が良さそうだ。
全ての郵便を持って帰ることに決めた。

家に帰ってからソファに腰をかけ1つ1つ確認した。

どれもこれも 興味の湧かない内容ばっかりでうんざりだ。

大量に溜まった郵便物たちも残すところ10枚程度までに減った。
その中に 淡い水色の封筒が見えた。

他の紙を掻き分けて 一通の封筒を手に取った。

誰?

今時こんなSNSが流通した時代に
わざわざ封をして手紙を送ってくるだろうか。
宛名には 《河野 咲 様》と書いてある。
カワノ サキと言うのは私の事。宛先もあっているようだ。

なんだろう 胸の奥がザワザワする。
見てはいけない 読んではいけないものが此処にはあるような気がしてならない。

だけれど好奇心のほうが優った。
私は目の前にある《河野 咲 様》と書かかれた 封筒を開けた。

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