誓いのキスをもう一度
それに耐えられる体力が、母にはもう残っていないことが最大の理由。
そして、腫瘍は取り去っても新たにできるというサイクルを永遠に繰り返す。これはそういう病気なのだ。
「永遠に」とはつまり・・「母が死ぬまで」ということを意味している。

次回、母の体のどこかに腫瘍ができても、もう手の施しようはない。

自分がどんな病に侵されているのか知っている母は、自分の死期が近づいているのを悟っているのか。
「ホスピスに移りたい」と、自ら希望した。

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