誓いのキスをもう一度
4ヶ月の間、私は全然モデルの仕事をしていなかった。
いや、母の介護に追われて、それ以前からほとんど仕事を入れてなかった。

仕事、どうしよう。
これからどうしよう・・・。

俯いた私は、ハァとため息をつきながら・・・顔を上げた。

家(実家)に帰るはずが、気づけば「ポルタ」の前に立っていた。
まだここに「ポルタ」があることに、私は安心した。

ここは、私の帰る場所であり、戻る場所で・・・ありたい。

私は、必要以上に心臓の鼓動をドキドキ響かせながら、思いきって「ポルタ」の店内に入った。
来客を告げる「ピンポーン」という、聞き慣れた音色にまでホッとするのは・・これからの対峙(こと)を考えて、緊張し過ぎているからかもしれない。
でも、ここまで来たんだ。もう引き返せない・・・いや。

どんな結果になっても、引き返すつもりはない。

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