姉貴は俺のもの


「 幹部でもないお前が、俺に何か言いた意見しようとは…

よほどのことなんだろうな? 」


___怒ってる



規律を守らない奴が、総長は一番嫌いだった



「 はい!」


「 総長は噂かとお思いになってるかもしれませんが、

俺は聞きましたっ!


陸が保護した女のことを姉と言うのをっ 」


堂々とそう宣言されて、驚いた。


覗き見るのをやめ、顔をうつ向かせる


この中で俺に敵意むき出しの奴は、

美奈を迎えに行くとき連れて行かなかったはず………



まさか、紛れてたのか??



「 それがどうした。

俺も報告を受けている 」


「 でしたら規律に従って、陸の野郎はチームを出るんですねっ? 」


興奮気味な口調に、ギリギリと歯ぎしりした



「 いや、辞めさせねぇけど。 」


「 「 「 はっ??? 」」」



顔を上げて総長の方を見た。


相変わらず佐賀さんは、俺に気づいたら笑いかけてくれる



「 お前ら知らなかったのか?


陸が姉と呼ぶ女は、ただの近所の姉貴だ。

事実、顔も似てねぇだろ



幼馴染をどう呼ぼうがあいつの勝手だ。 」



「 はぁっ____ 」


息を漏らし、安堵した。


いつもみたいに下から野次も飛んでこず、

総長を筆頭に幹部たちは俺の方に向いた。



「 陸、どうした 」


「 あ、あの……まずは、ありがとうございました。」


総長 自ら俺の失態の尻拭いをしてもらい

頭を深く下げだ。


「 何してんだよっ

礼なんかいいから、それより報告しろ 」


笑いながら、さっきとは全然違う態度をとる総長に

美奈が目覚めたことを伝えた。
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