秘密の会議は土曜日に
どうして皇帝が私などを食事に誘うんだろ!?


この半額のお弁当が欲しいのかな。さっきから見てるけどこれを差し出せということ……?


いや、まさか皇帝がこんな粗末な食事で満足するとは思えない。大企業の事業部長だもん、もっと良いもの食べてるよね。


若く見えるけど、役職を考えれば相当年上なはず。それなのにこの肌ツヤをキープしてるってことは適当な食事をしてるわけないし。


よく知らないけどスッポンの生き血とかを飲んでるに違いない。


生き血?


聞いたことがある。その昔、絶世の美女は美貌を保つために処女の生き血を飲んでいたとか……。


「まさか!?」


この鬼畜皇帝も同じようにしてるからこんなに若々しいの……!


そこまで考えて、残業続きの私の頭はついに思考力の限界を迎えた。



「何故処女とバレてるの……」


「田中さん!?

いきなり何言い出してんの!」


「2リットル以上の失血は致死量なんで、どうかそれ以内で勘弁してください。」


それきり視界が揺らいで、私の意識は暗転した。
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