イケメン御曹司は一途な溺愛王子でした~愛の重さはヘビー級?!~
「初めまして、清水莉々花です。塚本商事で総務部受付に在籍しております。玲一さんには今回お世話になってしまって...」

そう、小さくなりながら話すと

「いやだわ、莉々花さんのせいではなく、あのどーしようもない息子のせいでしょ!むしろ、怪我を負うような事態に巻き込んでしまって申し訳なかったわ。よろしかったらお詫びと言っては何なのだけれど、ご両親も交えてお食事しましょう?大切なお嬢さんに怪我を負わせたなんて申し訳が立たないですもの」

そうお母様は本当に申し訳なさそうにして、片手を頬に当てため息をついている。

「あの子、相手を溺愛しすぎるあまりに振られてきたけれど、貴方のことは振られるわけにはいかないと奮闘することにしたみたいなの。ご迷惑でなければあの子引き取ってくれると嬉しいわ」

と、それはそれはにこやかに言う。

えっと、玲一さん?
一体どんな話になってるんですか?

私、まだお付き合いを申し込まれはしたと記憶しています。
それの返事も実はまだ保留中なはずなのですが?
それが何故すでに、怪我のことはあれど、両家両親も交えての食事会になるんですか?
聞いてませんよ!!

仕事が忙しそうだから、きっと今日は電話は繋がらない。
むしろ掛けたら迷惑である。
ここは無難に合わせるしかないのか?
それともお付き合いしてはいないと正直に言うべき?
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