好きって言ってもいいですか?

そんな麗奈を見ていられなくて、1度目をそらしたけれど、心配でまた見ると、麗奈はとてもイキイキとした顔をしていた。

「まっ、私こんなことでへこたれないけどね!恋愛は障害があって燃えるものよ!」

好きな人(執事さん)を思い浮かべたのか、ふふっと顔を赤らめながら笑った麗奈は、とても綺麗で、可愛かった。

「麗奈は、強いね。私、応援する!私に出来ることがあればなんでも言ってね!恋愛初心者だけど」

そう言うと、麗奈は私にニヤリと意地悪く笑っていった。

「あら、恋愛初心者である亜子の恋愛事情のほうが、とっても楽しくていいものが書けると思うから、いっぱいネタを頂こうかしら?結構人気なのよ」


…え?
もしかしてほんとに小説書いてるの?!

麗奈は携帯を出して何やら検索し、画面を見せてきた。

「『好きなんです ~初めては全部あなたが教えてくれた~』…?」

「亜子と夏目さんモデルの恋愛小説」

にっこりと綺麗な笑顔で言われた。

はい?!
何してんのよ!

私は頭を抱えたくなった。
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