からふる。～第１話～
父の経営していた総合病院が破産した。


外科部長だった人が医療ミスを隠蔽し、部下にウソの記録をさせた。


それが発覚したのは１年前のこと。


手術のサポートをしていた看護師が父に密告したんだ。


その前から徐々に収益は減少していたもののなんとかやっていけていた。


曾祖父様の代から続く歴史ある病院であるため簡単に潰すことは出来ず、大規模リストラをしてなんとか繋ぎ止めてきた。


しかし、ニュースでも取り上げられてしまったために危険な病院というレッテルを貼られ、世間から白い目で見られるようになった。


裏サイトやSNSでもその事実が囁かれ、患者が来なくなった上に、入院している人からも転院したいと言われるようになった。


そして１ヶ月前遂に廃業。


それから生粋のお嬢様だった私の生活は一変した。


母は毎日泣きわめき、情緒不安定なため実家のある北海道に帰った。


父は２億円の３階建て豪邸を売り、私をネットカフェに置き去りにして稼ぎに行った。


たしかそう、ビルのない田舎のコンビニに。


私は...


これからどうするんだろう。


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